パスポートの残存期間

JUGEMテーマ:ベトナム

 

今年は4年ぶりの研修旅行。社員もみんな楽しみにしています😊

私の会社では、毎年ベトナムへ社員研修旅行に行くのが恒例行事ですが、2019年に行って以来コロナ禍になってしまい行けていませんでした。

私個人としては、2003年に初めてベトナム旅行をしてから、もう20回以上ベトナムへ行き、ベトナム各地へ行ってきましたが、今年は久しぶりに「フエ」に行くことにしました。

フエに行ったのは、2008年以来。あれから15年経っているので、あの静かな田舎町もだいぶ変わってしまったのだろうか。

チョップスティックスではフエ料理もいくつか出しているので、社員にもぜひそれを現地で食べてほしいと思い、今回はフエ旅行へ行くことにしました。

 

今回使う航空会社はBamboo Airways

新興のLCCです。

余裕を持って空港に着き、まだ空いているチェックインカウンターでBamboo Airwaysのスタッフににこやかにパスポートを渡すと、スタッフの顔色が変わりました。

「お客様。パスポートの有効期間が残り5ヶ月しかありません。ベトナムには6ヶ月以上の残存期間が必要ですので、これだと入国できません。もしこのまま航空機に乗られて、ベトナムの入国審査を受けて入国を拒否された場合、強制送還扱いになり、お客様は大きなペナルティを受けることになります。その情報はパスポートに残るので、今後の海外旅行に大きく影響することになってしまいます。ルールによりお客様を搭乗させることはできません」

え? 何? 6ヶ月以上?

俺もう20回以上ベトナム言ってるけど、そんなこと聞いたことないよ。え? じゃあ俺、ベトナムに行けないの?😱

隣にいた社員の幸太郎も

「これから社員旅行でベトナムへ行くんです。この人社長なんです。なんとかならないんですか?」

「申し訳ありません。ベトナムは社会主義国なので、政府がダメというものは絶対にダメなんです」

 

「でも、入管の人に2万円くらい渡せば入国させてくれるんじゃないの?」

「いや、そういう話を聞くこともありますが、ルールとしてはお客様をベトナムへ行かせることはできません。何かベトナム側で入国の許可をもらえるのであれば可能ですが」

 

うーん。困った。どうしよう。俺なしで社員だけで旅行か。俺が現地情報を集め、社員をいろんなところに連れて行こうと思っていたのに、俺がいなくて大丈夫だろうか?

現地での食費や仕入れなどのお金も全て私が支払うのに、お金を渡しておけば大丈夫だろうか?

どうにもならないのだろうか?

 

徐々に集まってきた社員みんなも不安そうだ。

 

私は知らなかったのだが、ASEAN各国では半年以上のパスポートの残存期間がないと入国できない国が多く、ベトナムは3ヵ月以上でよかったのだが、数年前に同じく半年以上にルールが変わったらしい。パスポートは10年単位で取得していたので、今までたまたま私は問題なかっただけで、常識的なことだったのでしょうね。

しかし、そんな大事なこと、もっとわかりやすく伝えて欲しいな~。

 

ベトナムの空港職員は、お友達のつながりでなんとかしてくれることもありそうなので、

薄い望みかもしれないが、ベトナムの友人、アインとソンさんにLINEで連絡してみる。

ベトナムで権力を持っていそうなソンさんは既読にならないが、アインからはすぐに連絡が来て、パスポートの写真と、航空便の情報を送れとのこと。

「ハノイのノイバイ空港職員に連絡を取ったので、なんとかなりそう。茂木さん、その航空便に乗って大丈夫。ハノイに来たらなんとかするので、チェックインして!」

「本当に大丈夫?強制送還になるのは俺も困る。ベトナム料理屋のオーナーがベトナムに今後入国できなくなってしまったら困るし」

「大丈夫だから。早く乗って」とのこと。

 

Bamboo Airwaysのスタッフにそのことを伝え、チェックインさせて欲しいと伝えたところ、そういうわけにもいかないとのこと。

「以前にもそのようなことを言われて搭乗させたお客様がおりましたが、結局のところ入国できませんでした。また、半年以上の残存期間がないお客様を搭乗させたということがベトナムの入管に知られると、私達航空会社にもペナルティが課されることがあります。何かベトナム政府が発行した公式な書面、もしくは入管からの直接の連絡がないと、搭乗させるわけにはいきません」とのこと。

 

搭乗開始時間まで残り30分。

社員に現金30万円を渡し、先に搭乗ゲートまで行かせることに。

 

アインに状況を伝えると、さすがに国の許可を30分で取ることは難しいとのこと。

「早くても午前中いっぱいはかかると思う。航空便は変更するしかない。入管で働いている知人に相談してみる。まだ入管が開くまでに30分くらいあるので、確認が取れたらまた連絡するね」いうことに。

 

搭乗予定だった航空機に乗ることはあきらめ、遅れてもベトナムへ行ける方法を考えてみることに。

スマホで「ベトナム・パスポート残存期間」とググってみると、たくさんの情報が出てくるが、そのトップにあった「午前中の申請で、最短翌日にはビザ発行可能。ビザ申請代行8万円~」という行政書士事務所が出てきたので、電話してみる。

事情を伝えると、「通常のビザは取れるのに4~5日かかり、費用は3~4万円くらい頂きます。費用はその倍くらいかかりますが、特急ビザとして本日中に申請することができるかもしれません。申請できるかどうか、ベトナム現地の入管に連絡を取ってみます」

やはりまだ入管はOPENしていないので、30分後に連絡を取るとのこと。

「ただ、現地時間で朝の9時、日本の11時までに申請をしないといけないのでかなり時間はないです。連絡とれ次第メールしますので、先にお客様はパスポートの写真と、自分の証明写真になる写真をスマホでいいので撮影して、メールにすぐに返信できるようにしておいて下さい」とのこと。今は日本時間で9:30。申請期限まで1時間半だ。

 

パスポートの残存期間がなくても、ベトナムの入管からビザを発行してもらえれば、入国が可能なようだ。なんとかなるのだろうか・・・

アインから連絡があり、ベトナムの入管の友人に聞いたところ、渋谷にあるベトナム大使館に行けば今日中にビザが発行できるかもしれないとのこと。

行けなくもないが、面倒ではある。お金も数万円はかかるかもしれないとのこと。

 

朝食を食べ、そんなやり取りをしていたら、いつの間にか10:40になっている。

そういえば行政書士からはメールで連絡来ると言ってたな。

あと20分しかないじゃん(;’∀’)

メールを急いで確認すると、「11時までに申請すれば、今夜21時頃にビザが取れたかどうかの連絡がベトナムの入管からもらえます。ただ、私達は申請するだけで、許可を出すのは入管なので、絶対にビザが取れるかどうかの約束はできません。費用は前払いで83000円。ビザが取れなくても返金はできません」とのこと。

行政書士事務所に電話して確認してみると、「お客様が何かしら過去にベトナムでペナルティなどを受けた記録が残っていると許可は出ないかもしれません。ベトナムへ行くのは初めてですか?」

「いえ、もう20回以上行ってます。ペナルティはないと思いますが、空港とかで問題になりそうになっても金払えば何とかなる国なので、そういうの大丈夫かな?」

「そういうのは記録には残っていないでしょうから大丈夫だと思います」

20年前からたくさん行っているので、どこかで何かしでかしてないか不安ではあったが、自分で申請するよりはプロに任せたほうがいいだろうと思い、依頼することにした。

 

すぐに空港のカプセルホテルを予約し、フエの当日の宿泊をキャンセルし、航空便の変更は間に合わなかったが、明日の便に空きがあることは確認。

今夜ビザが発行されたらすぐに明日の便を予約しようと準備を進める。

成田空港で1日過ごすのも初めての経験。

 

 

そうして、

はい、ビザ発給されました。

ありがとうございます。行政書士事務所のスタッフの皆様のおかげです。😂

1日遅れてしまったが、これでなんとかベトナムへ行くことができます。

航空便の片道切符を買いなおしたのも含め、11万くらい余分にかかってしまいましたが、一度はもうあきらめかけたベトナムへ行くことができるようになりました。

あきらめなくてよかった。スラムダンクの安西先生も「あきらめた時に負けは決定する」と言ってましたね。そんなことを思い出しました。

パスポートの残存期間、ビザの特急申請、航空便やホテルの当日の予約変更、成田空港で1日過ごすことなど、今までやったことないこといろいろ経験できました。笑

コメントする