ホーチミンで日本食店を出すには!?

「茂木さん、東京でラーメン屋を経営しているでしょ。私、ホーチミンでラーメン屋やりたいから、協力してよ」
と、チャンが言っている。
その話をフィーさんとブゥさんに言うと、「ホーチミンには日本食屋は200店ある。そんなのやっても、もう儲からない。ありすぎだ」「私はラーメンもうどんも嫌いだ。寿司と刺身ならば食べられる。それ以外は美味しくない」と言う。

チャンはラーメンが大好きだという。
でも、それは日本で生活していたからだろう。
私も日本のラーメン屋でベトナム人に勤務してもらうことがあるが、最初はみんな「濃すぎる。美味しくない」と言う。
しかし、何度か食べると、「ラーメン大好き。美味しい」となってくる。
つまり、ベトナム人には、何度か食べさせないと、好きにはなってもらえない。

また、ハノイ人はうどんは好きだという認識が私にはある。
スープがフォーに近いからだろう。
日本ではやっているような濃いラーメンは、通常、ベトナム人には合わないはずだ。

そんなこともあり、最終日は、「じゃあ、昼飯にはチャンのおススメのラーメンを食べに行こう。夜はやはりおススメの日本食屋へ行こう」ということになった。
高級店ではなく、カジュアルで流行っている店へ。

ベトナムバイク
ホテルへ昼に迎えに来てもらう。
チャンは旅行会社に勤め、日本人を担当している。
私が前で運転してもいいのだが、まあ後ろでいいかということで。

おおさかラーメン 本店
http://www.hcmlocal.com/food/450

ここは、メニュー内容で言うと、王将が一番近いかな。
王将よりはラーメンの種類が多く、ラーメン屋寄りだが、
中華店っぽいメニューの内容やセットメニューが多く、夜でも楽しめるみたいだ。
昼は日本人とベトナム人が混在し、夜は日本人たちがお酒を飲んだりもしているようです。
価格は非常に安い。

つけ麺。450円くらいかな。
豚骨ベースに魚粉を入れた感じ。
正直言って、日本と比較したら、たいしたレベルではないが、
しかしこのクオリティでここ価格でベトナムで売れるというのはすごい。
味玉・チャーシューも、ボリュームあり。

中華そばと、餃子とチャーハンのセット。  800円くらいだったかな。

薄めのダシ感と、塩分。ベトナム人に合わせているのかもしれない。
日高屋のラーメンの塩分を薄くしたような感じかな。
チャーハンは、きちんと日本米を使用している。味はよい。
餃子は普通に美味しい。

ラーメンにしても、つけ麺にしても、麺がわわらかい。これもベトナム人好みである。

この店は3店舗経営していて、当然麺を製麺している。
店頭で50円で販売しているのを見た限り、製麺コストはおそらく10円~20円くらいかな。
とは言え、製麺機が高いし、日本から輸入することを考えれば、コストは低くないとあわないので、
もっと安いのかもしれない。
以前、ハノイの日本料理屋で、ホーチミンのラーメン屋から麺を買っている話を聞いたが、
それは1玉100円くらいだったはずだ。
この店は50円で小売ということは、卸ならば40円かもしれないし、もっと安いかもしれない。
いずれにしろ、だいぶ安くなってきている。

私がもしベトナムでラーメン屋をやるならば、製麺から行い、ベトナム全土の日本料理屋への卸もすることを考えていたが、
この価格で販売されているのを見ると、それも難しいかもしれない。
ベトナムで食べる生麺(ラーメン)はあまり美味しくないので、これ以上に美味しいものは作れるとは思うが、とは言え、
価格面ではなかなか厳しそうだ。

一番高いコストとなるであろう麺は、作るのか、ここで購入するのかは置いておいて、
スープの原料となる豚骨や鶏ガラは安いだろう。高いのは醤油やかつお節などだ。
それをベトナムにある調味料で代用して作ることができれば、かなり安くはできる。
最終的に美味しい味に仕上げることができれば、日本にはない、新しいラーメンを作ることもできるかもしれない。

内装は、特別日本的ではない。
こういうところにお金をかけないというのも、逆にシンプルでいいのかもしれない。

食べ終わって、街を少し散策。レタイトン通り周辺。

このエリアは、日系企業が多く、また、日本人が多く住むエリアでもあり、
日本人街と言える場所である。

ラーメン屋やたこ焼き屋や居酒屋や牛丼屋屋、スナックなどがたくさんある。
小さな店も多い。

裏通りには小さな店がたくさんあるが、昼間は人通りはない。
どの店も暇そうだ。夜はにぎやかなのかな?
空き店舗もたくさんある。

このあたりの表通りで、チャンはマッサージ屋を経営していたが、
そこは1フロア13坪くらいの4階建て。1棟貸しで25万円くらいだったそうだ。
それほど高くはないようにも感じる。

夜は寿司屋へ
THE SUSHI BAR
http://sushibar-vn.com/ja/

ここも安い。上の写真の内容(セット二つ)で2900円くらいだ。
単品も2カン単位で注文できるが、日本の開店寿司と同じくらいの価格。

日本米使って、刺身使ってこの価格でベトナムでできるのかと感心した。

味はネタもシャリも、日本のスーパーで売っている寿司みたいな感じかな。

以前に、ハノイの超高級店、日系企業の幹部の隠れ家的な店で
日本から直輸入しているこだわりの刺身を食べましたが、それもクオリティはこんな感じでした。
つまり、いい刺身はベトナムでは手に入りずらいのです。

だから、この店は悪くはないと思います。

ベトナム人シェフばかりだし、お客さんもベトナム人が多い。

この店は6店舗くらいあるみたいだ。

以前は、日本料理は高級だったはずだが、競争が激しい為か、安くなっているように感じる。

おおさかラーメンが340円で食べられるのに対し、このブログでも書いた次郎系フォーボーも
300円台。ほぼ同じ価格だ。

ベトナムの物価は上がっているはずなのに、日本料理の価格はどんどん下がっている。

非常に厳しく感じますが、ただ、それほど美味しくはないので、
これからさらに、安くておいしい店が出てくるのかもしれません。

カジュアルだが、美味しい、そんな店がどんどん増えてくるのでしょうね。

私としては、しばらく状況をみたいなと。

チャンは日本語が上手だし、日本人にもてそうなので、
「スナック経営もいんじゃない?」と思います。

ブゥさん、チャンさん、今回の旅行、いろいろとありがとうございました。

食後、私はここから空港へ向かい、日本へ帰りました。

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